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【平安時代の虫歯の予防法】
3月といえばひな祭り。 今月はひな祭りについて少しお話させていただこうと思います。
■お雛様の歯が黒い
「ひな祭り」とは女の子の健やかな成長や幸せ、無病息災を祈る日本の行事のひとつです。
平安時代中頃、紙人形を作って海や川に流し、身の汚れをおはらいする行事からきていると言われているようです。 女の子がいらっしゃるご家庭ではお雛様を飾っている方も多いかと思いますが、そのお雛様をよく見ると歯が黒く塗られているものもあるそうです。
■平安時代は黒さ
これは「お歯黒」と言います。
お歯黒は長い歴史の中で続いていた女性の習慣のひとつで、歯を黒く染めるものです。 今では考えられない習慣なので一見するとびっくりしますが、当時は黒く染まっていることが品があり美しいとされていました。
そしてもうひとつ、歯科衛生が進歩していなかった時代ではお歯黒には虫歯予防や口臭予防、歯周病予防などの効果があるとされていたと言われています。
歯を黒く染めることが美容と健康につながるとは今では到底考えられませんが、歯ブラシや歯磨き粉、フロスなどのケア用品がなかった時代にはこのような工夫で虫歯や歯周病から歯を守り、お口の環境を保っていました。
私たちの先人が予防の歯科材料を遠い昔から開発し、また実践していたことは、現代で歯に関わる仕事をしている者としてはとても興味深いことだなと感じます。
■現代は白さ
今回はケア用品がなかった時代に歯を黒く染めるお歯黒をテーマにお話してきましたが、当院ではケア用品も多数ご用意しておりますし歯を白くするホワイトニングのメンテナンスのコースもいくつかございます。
ご興味がございましたらお気軽にスタッフまでお声がけいただけたらと思います。
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