歯科豆知識
歯周病治療で肺炎が減るのをご存じですか?
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【歯周病治療で肺炎が減るのをご存じですか?】
昨今、新型コロナウイルスのニュースを聞かない日はない毎日です。
感染症を予防するために、お口をいつも清潔にしておくことが大事であることは知っていますか?
近年の研究で、「お口の中をきれいにして、細菌を減らすとウイルス感染のリスクが減る」ということがわかってきました。
逆に言うと、歯磨きをさぼって、お口の中に細菌がたくさんいる状態だと、細菌が風邪やウイルスの感染をサポートする毒素をタップリと出して、のど粘膜に悪影響を与えて、その結果としてウイルス感染が促進されることになります。
歯にたくさんついたプラーク(歯垢)には、この中に潜む細菌がいかに凶悪なのか、みなさんはご存知でしょうか?
実はプラークに潜んでいる細菌は、様々な毒素を作り出し、私たちが知らないうちに体を傷めつけているのです。特に歯周病の方の歯周ポケットの中には、悪玉細菌がたくさんいます。
この細菌たちは、内毒素(細菌の中にもっている毒素)が血流に乗って、体の中に入ることで、病原性を発揮してしまうのです。
歯周病菌の内毒素は、歯茎だけでなく、気道粘膜も壊すので、ウイルスが侵入しやすくなってしまうのです。
歯周病や虫歯、感染症の誘発の他に口腔内細菌が全身に及ぼすものとして、糖尿病、誤嚥性肺炎、細菌性心内膜炎、敗血症、心筋炎、動脈硬化、早産や低体重児出産などがあります。
歯周病と虫歯の原因そして感染症や全身疾患を誘発する恐ろしいプラークから身を守るためには、やはり丁寧なブラッシング(歯磨き)等によるホームケアが重要になってきます。
どんなにきれいに落としてもプラークは24時間でまた形成されます。
なので、
24時間に1回で大丈夫なのでしっかりとお口の中のプラークをリセットするプラークコントロールが重要です。
ブラシと補助用具(フロス,歯間ブラシ,タフトブラシ‥)を使って15分~20分くらいかけてお口の中全体のプラークを除去する時間を朝、昼、夜どこでも大丈夫なのでとって下さい。
お風呂に入りながら、テレビを観ながらなど、ながら磨きがおすすめです。
また、クリニックで専門的な指導を受けてない場合、どんなに丁寧なブラッシングをしていても、6割程度しか細菌を落とせてないということも言われています。
プラークが蓄積されて硬くなって歯石になってしまうと、ご自身での除去は出来なくなってしまいます。
そのためにも、定期的な歯科医院でのクリーニング(プロケア)でしっかりとリセットすることが必要になってきます。
それぞれに合ったホームケアの提案も致しますので、ホームケアとプロケアで、この事態を元気に乗り切りましょう。
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超音波スケーラーについてご説明いたします
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【超音波スケーラーについてご説明いたします】
今回は、私たち歯科衛生士が使用しているアイテム『超音波スケーラー』についてお話しさせていただきます。
メインテナンスや歯周病治療で使用するお水と振動の「ジジジ」と音がする機械が超音波スケーラーです。
高周波の電気エネルギーを超音波機械振動に変換したパワーを活用します。変換された超音波機械振動のエネルギーによって、歯石などの沈着物を歯から粉砕剥離することができます。
超音波スケーラーのチップは1秒間に25,000~40,000回の往復運動をしています。
超音波スケーラーはチップそのものが媒体となり振動エネルギーを吸収して高温化します。そのためチップの高温化を防ぐために、チップ先端から冷却水が放出されるよう設計されています。
超音波振動により発生したエネルギーによって生まれる渦状の水の流れにより、チップを直接施述部位に当てることなくポケット内のバイオフィルム(細菌の集まり)を破壊し、歯と歯茎の境のポケット内に残留した歯石の除去し、ポケット内の環境改善を図ります。
歯石の付着状態や形態に合ったチップを用いて超音波スケーラーを使用することで効率よく短時間での作業が可能になり、患者様の苦痛時間は少なくなり、またパワーを調整できるため必要以上の苦痛を与えずに作業することができます。そして、歯面や軟組織の損傷が少ない操作が可能になります。
特有の音や振動はありますが、決して痛いものではありませんのでリラックスして受けていただけると嬉しいです。
何かご不明点やご不安なことがございましたら、お気軽にスタッフにお尋ね下さい。
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2019年もあと少し
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【 2019年もあと少し】
12月に入り、なにかと忙しくなる時期ですがみなさま体調は崩していらっしゃいませんか?
今年も残りわずか、心身ともに健やかに年末年始を迎えたいものです。
さて、お正月といえばお雑煮を食べるご家庭が多いかと思います。
平安時代に書かれた源氏物語には正月行事について次のような記述があります。
「ここかしこに群ゐつつ 歯固めの祝いをして 餅鏡さへ取りよせて 千歳のかぜにしるき年の内の 祝いごとどもして そぼれあへるに」
当時の宮中の正月行事では新年の健康と良運、さらなる長寿を祝うという意味で、歯固めの祝いと鏡餅の祝いがセットになっていました。
お餅には歯固めの意味も持つようで、一年の始めに歯の丈夫を祈って行われた行事が硬くなったお餅をかじる「歯固めの儀」でした。
現在ではその形を変えて引き継がれ、お正月の鏡開きとして細かくして食べる形になったと言われています。
まだ歯が生えていない赤ちゃんが噛んだりしゃぶだたり、歯ぐきを固めるのに使う玩具が歯固めと呼ばれるのも、健やかな成長と長寿を全うできるようにという気持ちが込められているようです。
「年齢」という言葉に「歯」という漢字が含まれているように、当時から健康と長寿のためには丈夫な歯が大切だと考えられていたことが分かります。
これは当院の「歯を残し、やり直しのない治療」を目標に「お口の健康」を生涯維持するための総合治療を行うという考え方にもつながります。
来年もみなさまのお口とお身体の健康をサポートできるよう努力してまいります。
2020年もどうぞよろしくお願いいたします。
最後に…お正月にお餅を食べるお話をさせていただきましたが、仮詰めが取れやすかったりのどに詰まることもありますのでお食事の際はお気をつけくださいませ。
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当院は健康保健取り扱い医療機関でございます。虫歯や歯周病(歯槽膿漏)の治療を基本に、予防治療、ホワイトニング、審美治療、矯正治療、インプラント、口腔外科、再生療法もおこない「一般的な歯医者の治療~専門的な歯科治療」まで幅広い対応ができる体制をとっております。地下鉄大手町駅直結、JR東京駅、丸の内エリアからもアクセス便利な立地の歯科医院でございます。東京駅丸の内北口から徒歩4分、丸の内エリアに隣接する歯医者です(丸の内永楽ビル様より徒歩30秒、丸の内センタービル様、新丸の内センタービル様、日本生命丸の内ガーデンタワー様より徒歩2分、新丸の内ビル様より徒歩3分、丸の内北口ビル様、日本生命丸の内ビル様より徒歩4分)。日本歯科大学東京短期大学院外研修施設。